「流産させる会」について


 気分の悪い記事には違いないのですが、2chでのコメントなどで「実名報道しろ」みたいなことが言われているのを読んで、それはちょっと違うのではないかなぁと思いました。
 僕が小6の頃*1、男性教諭の給食に下剤を混ぜるなどの反抗/犯行がクラス単位で行われていたことがありました。僕は、ニュースで報じられた事件の発覚に寄与した良識ある生徒とは違って、それをむしろ面白がって見ている感じでした。
 あの時期って、体格も知識も成長して、急に出来ることが増え(たと錯覚し)ます。しかも、たとえば「サラリーマン=薄給でこき使われて未来も希望も何もない、仕事帰りは大酒浴びて酔っ払って帰ってきて情けない」みたいな、大人について否定的なステレオタイプをテレビや親から植えつけられているから、大人に対する威厳をあんまり感じません*2。だから、自分たちでなんでも思い通りにできると思い、その限界を試してみる、といった行動に走りやすいのではないかと思います。
 加えて、集団の圧力というのも無視できないほど大きいと思います。
 なので、ここで実名報道だの告訴だのといった社会的制裁を加えて絶望感を与えるのは得策ではないと思うんです*3。きちんと反省できるような罰やチャンスを与えるべきとは思いますが。
 まず被害者と加害者とが、発端となった指導方法についての意見の相違についてよく話し合い、歩み寄った後で、被害者の夫が学校に行って、加害者の生徒に、彼ら夫婦が子供をどれだけ楽しみにしていたか、みたいな背景を語り、気の利いた説教をするとかが良いのではないかなと。それでも後悔や共感を覚えないようであればちょっとどうしようもないかもしれませんが。

*1:そろそろ10年前になりますか…うわぁ…

*2:大人のスゴさが分かるのってもうちょっと後だったりするんだよね…

*3:実際、被害者の先生は告訴しませんでした