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経済は感情で動く―はじめての行動経済学/マッテオ・モッテルリーニ/評価:2.5

本書では、従来の経済学が仮定する人間の合理性に対し疑問を投げかけ、(社会)心理学や脳科学などの知見を取り入れた新しい経済学である「行動経済学」や「神経経済学」を紹介しています。たとえば従来の経済学では、人からもらった1万円も汗水流して働いて得…

「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ/谷岡一郎/評価:4

著者は「世の中のいわゆる「社会調査」の過半数がゴミである」と断じた上で、こうした「ゴミ」に騙されないよう警鐘を鳴らします。まず官公庁やマスコミ、研究者によって生産されるおかしな「社会調査」を紹介し、「ゴミ」に対する防衛策として、社会調査の…

バスジャック/三崎亜記/評価:4.5

評価 面白さ 4.5 結末 4.5 世にも奇妙な物語ぽさ 5 感想 なかなか面白かったです。まさに「世にも奇妙な物語」を観ている感じでした。怖いのがあったと思えば不思議系だったり感動モノがきたりというところがまさに。僕が気に入ったのは「二階扉をつけてくだ…

夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦/評価:5

評価 オモチロサ 5 結末 5 黒髪の乙女 5 感想 これはもう素晴らしいです。たまらん。爽やかな笑いと沢山の素敵な言葉遊びとめっちゃ可愛い黒髪の乙女とめっちゃ可愛い先輩とめっちゃ可愛い登場人物の面々が本当に素晴らしくて素晴らしい物語を紡いでくれます…

独白するユニバーサル横メルカトル/平山夢明/評価:3

評価 面白さ 3.5 結末 3(短編集なので色々あるけど、全体の印象) グロさ 10 感想 鬼畜系短編集。まあ好きな人はめっちゃ好きかもしれません。僕個人は、そこそこ気に入る短編が半分、そうでもないのが半分、という感じで、特に余韻も何も残らない読書でした…

ヒトクイマジカル/西尾維新/評価:4

評価 面白さ 4 結末 3 緊張感 5 感想 エヴァを彷彿とさせる、「世界」が壊れていく(?)感じがよく出ています。重要人物がそろい踏みで、いよいよラストスパートって感じです。 それにしても戯言シリーズは人をしっかり残虐に殺してくれるので楽しいです(危な…

2008年に読んだ本ベスト

2008年に読んだ本(≠2008年に発売した本)で、評価5をつけたのは以下の本です。 物語系 クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い/西尾維新 クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識/西尾維新 幼年期の終わり/クラーク チャイルド44/トム・ロブ・スミス 物語…

塗仏の宴 宴の始末/京極夏彦/評価:4

評価 面白さ 4 結末 4 重厚長大 5 感想 人が信じているものの脆さを宗教や民間信仰の衒学で味付けして描いた作品です。 京極堂一行の人間関係の描写が良かったです。榎木津最高(そればっかり)。 以下は気に入ったセリフ。 信用するってのはな、相手に期待す…

塗仏の宴 宴の支度/京極夏彦/評価:3

評価 面白さ 2 キャラ萌え 4 感想 実に厚いです。「塗仏」は「支度」と「始末」の2巻構成なのですが、合計で2000ページくらいあります。もうキャラの名前が覚えられません。んで、シリーズの以前の作に出てきたキャラやエピソードがちょっと出てくるんですが…

道具としてのファイナンス/石野雄一/評価:4.5

必要なトコだけざっと読み。 ファイナンスについて、理論的背景はおいといて、直観的・実用的に理解するには良い本だと思います。網羅性もなかなかです。 ただ最後の方で若干そうしたスタンスが災いして、公式集のような印象を受ける箇所もあるのが残念でし…

サイコロジカル/西尾維新/評価:3.5

評価 面白さ 3.5 結末 3 くどさ 4 感想 シリーズ終幕前のキャラ萌え期間第2作目って感じです。独特の言葉遣いが若干くどいです。でも何故か途中で投げたくはなりません。「くやしい…でも……読んじゃう………!!!」みたいな。

推定無罪/スコット・トゥロー/評価:4

評価 面白さ 4 結末 4 官能 4 感想 女性検事殺人事件の真相を巡る法曹界のドロドロドラマと、巧みな法廷戦術が飛び交う裁判シーンが見所のミステリィ(サスペンス?)。著者が法曹なだけあって、アメリカの裁判がどういう雰囲気なのかが分かる面白い作品です(…

時計じかけのオレンジ/アントニイ・バージェス/評価:3.5

評価 面白さ 3.5 結末 3.5 ビズムニー(あたまにきた) 5 感想 暴力、強盗、レイプ、殺人など悪行の限りを尽くす、15歳の不良少年アレックスの青春クレイジィストーリィ!という感じでしょうか。風刺小説らしいのですが、確かにパンチが効いています。結末(削…

シャドー81/ルシアン・ネイハム/評価:4

評価 面白さ 4 結末 3 犯人の魅力 5 感想 ジャンボ旅客機が戦闘機にハイジャックされる話。普通のハイジャックというと、旅客機内に犯人も乗り込んでいるものですが、本書のハイジャックは、戦闘機が旅客機にピッタリくっついて乗っ取るという斬新なものです…

チャイルド44/トム・ロブ・スミス/評価:5

評価 面白さ 5 結末 4 ソ連 5 感想 僕の大好きな大量猟奇殺人モノです。少年少女がある共通の方法で殺されていきます。しかし、"理想の"国家ソ連では殺人は理念上あってはならないこと。だから、国家によって適当に犯人がでっち上げられて、強制解決させられ…

アルケミスト/パウロ・コエーリョ/評価:3.5

評価 面白さ 4 結末 3 head fake 4 感想 羊飼いの少年が、宝物を探しに旅をする話です。 ストーリィもなかなか面白いですが、本書は「星の王子さま」と同じく、head fakeモノ(勝手に命名)です。つまり、寓話を通して、別の教訓が得られるような作りです。自…

幼年期の終わり/クラーク/評価:5

評価 面白さ 4 結末 4 人類はもはや孤独ではない 5 感想 話の筋だけ追ってると何でもない話っぽいんですが、何だか分からないけど心にズシっときます。宇宙の大きさと人類や地球のちっぽけさに、なんとも言えない寂しさを感じます。おすすめ。

みんなが分かる!できる人の教え方/安河内哲也/評価:5

カテキョ用教え方本2冊目。齋藤さんのと違って、こちらは規範に止まらず、きちんとどうすればよいかまで書いてあり、非常に読み易く、勉強になりました。カテキョや塾講師やってる方にオススメです。

細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!/細野真宏/評価:3.5

「情報の本質を、"数学的思考"によって見極め、応用の利く知識にしよう。そういうことができるような"数学的思考力"を身に付けるには日頃どのような点に気をつければよいか?」というコンセプトの本です。 例えば、なぜデフレになると困るのか、「地方分権」…

皇帝のかぎ煙草入れ/ジョン・ディクスン・カー/評価:3

評価 面白さ 3 結末 3 サラっと感 4 感想 向かいの家で婚約者の父親が殺されたのを、寝室の窓から目撃した女性。だが、彼女の部屋には別れた前夫が忍び込んでいた。思いがけず彼女が容疑者にされるが、(中略)アリバイに前夫を出すわけにもいかない……。 色々…

最後の授業―ぼくの命があるうちに/ランディ・パウシュ, ジェフリー・ザズロー/評価:5

カーネギーメロン大学の教授で、末期癌を宣告されたランディ・パウシュ先生の「最後の授業」を綴った本です。先生として、親として、"示唆に富んだ"では済まないほど多くの貴重なお話をして下さっています。 とはいえ暗い雰囲気は全くなく、彼の楽観主義を反…

ナ・バ・テア None But Air/森博嗣/評価:4

評価 面白さ 3 結末 3 シャープさ 5 感想 押井監督の下で映画化された『スカイ・クロラ』シリーズの、第1作です(出版は『スカイ・クロラ』が先)。 戦闘機のパイロットたちの話で、飛行機の操作に関する用語が出てくるんですが、僕はそれをよく分かんないまんま…

夏と冬の奏鳴曲/麻耶雄嵩/評価:3.5

評価 面白さ 4 結末 3 うゆーさん 5 感想 メルカトル鮎出番すくねええええええええ!!!!!!! 今回も滅茶苦茶やってくれて、そこは嬉しかったです。ただスッキリしませんでした。京極夏彦の『絡新婦の理』っぽいものを感じます。

Xの悲劇/エラリー・クイーン/評価:2.5

評価 面白さ 3 結末 3 訳 1 感想 良くも悪くも古典です。これを最初に読んだら感心するかもしれないけど、京極夏彦とか森博嗣とか西尾維新とかいった、世俗的作品から遡って、もののあはれを味わう、というのは、よっぽどミステリィファンじゃないとハードル…

クビツリハイスクール/西尾維新/評価:3.5

評価 面白さ 3 結末 3 気持ち悪さ 5 感想 うーん、相変わらず気持ち悪いですね戯言シリーズ。前の2作は気持ち悪くも衝撃的で面白かったんですが、段々と「地の文」(=主人公の語り)が許せなくなってきました。でも面白いんで次作以降も読みます。 これを読ん…

容疑者Xの献身/東野圭吾/評価:3.5

評価 面白さ 3.5 結末 3.5 期待外れ度 5

taiyakiは、今までにこんな本を読んでいます。